収納を動かして床を掃除したり、使う場所へ道具を運んだりするなら、家具DIYで候補に入れたいのがキャスター。
持ち上げて動かしていた木製の収納も、転がして移動できると日々の片付けが楽になりますよね♪
でも、いざ探してみると、「家具のどこへ取り付ければいい?」とか、「ねじで留めるだけで、重さを支えられるの?」と、選び方や固定方法で迷ってしまう方も多いはず。
取付面やねじが合わないと、動かしたときに金具がぐらついたり、板からねじが抜けたりすることも。
そこでこの記事では、家具にキャスターを取り付ける方法を、位置・耐荷重・ねじ選びから解説し、木製収納で比べたい平付けタイプの商品例を紹介します!
この記事を読めば、購入前に見るところと、穴をあける前に決めたい取り付け方が分かりますよ♪
というわけでこの記事は、「家具にキャスターを取り付ける方法|位置・耐荷重・ねじ選びの基本」について書きました。
この記事がおすすめな人
- 木製収納や台を、動かせるように作りたい方
- キャスターの取り付け位置とねじ選びで迷っている方
- 家具と中身に合う耐荷重を考えたい方
- 自在車・固定車やストッパーの違いを知りたい方
キャスターを取り付ける前に、家具の底を調べる
最初に見るのは、家具の底にねじを留め、荷重を受けられる部材があるかどうか。
薄い底板と、側板につながる厚い枠では、固定方法を同じにできません。
まずは下の順番で、取付できる構造かを調べましょう♪
| 調べる場所 | 見るポイント | 次に決めること |
|---|---|---|
| 底の構造 | 板厚・枠・接合部・中空部分 | キャスターを固定できる部材 |
| 家具と中身 | 自重と、収納する物の重さ | 必要な許容荷重 |
| 取付面 | 平らな面・ねじ穴・ソケット | 平付け・ねじ込み・差し込み |
| 使用場所 | 床材・段差・通路・停める位置 | 車輪材質・径・ストッパー |
既製の家具へ後付けする場合は、メーカーがキャスターの取り付けを認めているかも調べてください。
中空材や薄い化粧板では、外から見える板の厚みだけでねじの保持力を判断できません。
人が乗る椅子や、高い家具、重い家電の台を、この手順だけで改造するのは避けましょう。
ここからは、構造を確かめられる木製収納へ、平付けプレートタイプを取り付ける場合を中心に紹介します。
取り付けるキャスターと位置の選び方
車輪だけを先に買わず、固定する部材・使う重さ・動かす場所を一緒に考えるのがポイント。
木製収納のDIYでは、必要な条件をそろえてから、取付穴とねじの準備へ進みましょう♪
取り付け位置は、荷重を受ける部材から決める
平付けキャスターは、取付座と呼ばれるプレートを平らな面へ固定する方式です。
家具の底ならどこでもよい、と考えず、荷重が伝わる枠や側板とのつながりを見ましょう。
補強材を使う場合も、板を足すだけで終えず、その部材を家具本体へどう固定するかまで設計します。
- プレート全体が浮かずに当たる平らな面
- 取付穴が部材の端や接合部へ寄りすぎない位置
- 車輪が向きを変えても、側板や他の金具へ当たらない空間
- ストッパーを操作でき、家具を停めても通路を妨げない位置
取り付け位置を「端から何mm」と一律に決めるより、プレートの穴位置と車輪の動く範囲を現物で合わせる方が確実です。
家具の角へ近づける場合も、ねじを効かせる部材の幅と端までの距離を優先してください。
自在車・固定車・ストッパーを、動かし方で選ぶ
自在車は、車輪の向きが変わり、進みたい方向へ動かせるタイプ。
固定車は車輪の向きが一定なので、直進を中心に使う場面で組み合わせを考えます。
掃除のために横へ引き出すのか、通路に沿って運ぶのかを想像すると選びやすいですよ♪
| 種類 | 選ぶ場面 | 取付時に見ること |
|---|---|---|
| 自在車 | 向きを変えたり、横へ寄せたりしたい | 旋回する空間と、軸が垂直になる取付面 |
| 固定車 | 決まった方向への移動を中心にする | 各車輪の向きを平行にそろえる |
| ストッパー付き | 使う場所で一時的に停めたい | 操作部の空間と、止められる動き |
ストッパーには、車輪の回転を止めるものと、旋回も合わせて止めるものがあります。
商品名に「ストッパー付き」とあるだけで、両方を止めるタイプと判断しないことも大切です。
傾斜面で放置したり、作業中の確実な固定をストッパーだけへ任せたりする使い方は避けてください。
耐荷重は、家具本体と中身の重さから選ぶ
耐荷重を考えるときに足すのは、収納する物と家具そのものの重さです。
木製の箱や棚へ工具を入れるなら、空の家具だけで選ばず、使うときの総重量で比べましょう♪
後から物を増やす予定も含め、何をどこへ収納するかを先に決めます。
メーカーが示す1個あたりの許容荷重を、そのまま個数倍すればよいとは限りません。
床の状態によって一部の車輪へ荷重が寄ることもあり、使用条件を含めた選定が必要です。
例えばスガツネ工業が示すのは、1個の耐荷重に個数と安全率を掛ける考え方。
-
安全率の目安は同社が0.75、ユーエイが0.8と案内しているため、別メーカーの計算条件を混ぜずに選んでください。
-
ねじや家具側の強度は別に考え、キャスターの許容荷重を家具全体の耐荷重として表示しないようにしましょう。
車輪材質と取付高さは、床と収納場所に合わせる
フローリングなどの室内床なら、床材との相性も選ぶ軸になります。
柔らかい車輪と硬い車輪では、床への当たり方や転がるときの感触が異なります。
車輪の材質だけで床傷が付かないと決めず、実際に使う床で適合を確かめてください。
- 車輪材質:床材への適合と、跡・汚れが付く条件
- 車輪径:通る床面や小さな段差との関係
- 取付高さ:家具へ追加される高さと、棚下などの余裕
- 旋回範囲:向きを変えた車輪と側板・壁の干渉
車輪径と取付高さは別の寸法です。
机の下へ収納するワゴンなら、キャスターを付けた後の全高まで測っておくと、出し入れを考えやすいですよ♪
ねじは、プレートと木部の両方に合わせる
ねじ選びでは、金具の穴を通ることと、木部へ必要な固定ができることを分けて調べます。
穴径はねじの呼び径そのものではなく、板厚だけでねじ長さを決めるものでもありません。
頭の形・プレートへの座り・木部へのかかり方まで合わせましょう。
| 固定方法 | 合わせる条件 |
|---|---|
| 木ねじで固定 | 対象木材・有効な板厚・頭の形・下穴 |
| ボルトとナットで固定 | 貫通穴・座金・ナット側の作業空間 |
| ねじ込み式キャスター | 雌ねじ側の規格・固定部材・指定の締付方法 |
| ソケット式キャスター | 指定ソケットと、差し込む部材の寸法 |
ねじ込み式のステムを、木材へ直接ねじ込む木ねじとして扱わないでください。
ボルト接合を使う設計なら、鬼目ナットの使い方と選び方も参考になります。
平付けキャスターの取り付け手順
家具を動かす前に中身を出し、安定した作業場所と、持ち上げるために必要な人数を確保します。
重い家具を一人で倒したり、片側だけ持ち上げた不安定な状態で下へ手を入れたりしないでください。
取付座を仮置きし、穴位置と車輪の動きを調べる
家具を安全に支え、取り付ける金具を固定予定の部材へ置きます。
プレートの外寸と取付穴の間隔は別なので、穴の中心位置を現物から写しましょう♪
自在車は、向きを変えたときの車輪やストッパーが側板へ当たらないかも調べます。
固定車を組み合わせる場合は、進む向きをそろえてから位置を出してください。
線や穴の印を付ける道具は、木工の墨付け道具の選び方にまとめています。
下穴を加工し、プレートを浮かせずに固定する
使うねじと木材に合う下穴を用意し、板を突き抜けないよう深さを管理します。
プレートをずらさずに押さえ、指定された取付穴で固定しましょう。
筆者も、木部へキャスターを取り付けた経験があります。
手元の金具でも、ビットやドライバーが車輪へ当たらず入るかを見ておきましょう。
プレートが浮く、木材が割れる、ねじが空回りする場合は、そのまま使用へ進まず固定方法を見直します。
下穴の方向を整える準備は、木材へ垂直に穴をあける方法も参考にしてください。
空の状態から動かし、中身を入れて点検する
家具を床へ戻したら、まず空の状態でゆっくり押し、車輪の回転や旋回、取付部のぐらつきを調べます。
ストッパー付きなら、操作できることと、解除後に無理なく動くことも順に確かめましょう。
収納物を入れた後は、ねじの緩み・板のたわみ・偏った荷重がないかを点検します。
段差へ勢いよくぶつけたり、ストッパーを掛けたまま押したりする使い方は避けてください。
使用後も緩みや車輪の傷みを見て、異常が出たら使用を止めて原因を調べます。
平付けキャスターで比べたい商品例
それでは、同じ車輪径と取付高さで、ストッパーの有無を比べられる商品を紹介していきます。
2つはハンマーキャスターが併用できる関連製品として案内している組み合わせ。
| 外観 | 商品名 | 向いている用途 | 選ぶポイント | 購入先 |
|---|---|---|---|---|
| | ハンマー 420G-UR50 | 移動を中心に使う収納 | 平付旋回・ストッパーなし | |
| | ハンマー 415G-UR50 | 停める操作も考えたい収納 | 平付旋回・ストッパー付き |
| 型式 | 車輪径/取付高さ | 取付穴の間隔 | 許容荷重の公式表示 | ストッパー |
|---|---|---|---|---|
| 420G-UR50 | 50mm/65mm | 46×35mm | 38daN/個 | なし |
| 415G-UR50 | 50mm/65mm | 46×35mm | 38daN/個 | 付き |
許容荷重は1個あたりの表示で、家具全体を支えられる重さとは分けて読みます。
購入数・取付部材・床面を含めて選び、販売店の1個売りとセット売りも区別してください。
ハンマーキャスター 420G-UR50
動かす方向を変えたい木製収納なら、ハンマーキャスターの「 420G-UR50 」が候補です。
「低い収納を手前へ出したり、向きを変えたりしたい」という場面で比べたい平付旋回タイプ。
車輪は熱可塑性のウレタンで、車輪径は50mmです。
取付高さは65mmなので、家具へ付けた後の高さを計画する目安になります。
プレート外寸は59×47mmで、取付穴の間隔とは異なる寸法です。
この型式にはストッパーがありません。
停める動作が必要なら、次のストッパー付きや、家具に合う固定方法まで含めて選んでください。
ハンマーキャスターの「 420G-UR50 」は、向きを変えて動かす収納を作りたい方におすすめな平付旋回キャスターです♪
ハンマーキャスター 415G-UR50
移動後に停める操作も考えるなら、ハンマーキャスターの「 415G-UR50 」です。
先ほどの型式と同じ車輪径・取付高さで、ストッパーを備えたタイプ。
動かしやすさに加え、家具を置く場所で操作部へ手足が届くかも比べたい方に向きますよ♪
取付穴の間隔は46×35mmで、基本タイプとそろっています。
一方で、メーカーの旋回半径は55mmと示されており、基本タイプの42mmより広い空間が必要です。
ストッパーのある部分まで含め、側板や壁と干渉しない位置を決めてください。
家具の固定を確実にしたい用途では、キャスターのストッパーだけへ頼らず、使用条件に合う車輪止めなども検討します。
ハンマーキャスターの「 415G-UR50 」は、停めるときの操作も考えて配置したい方におすすめなストッパー付きキャスターです♪
取り付けられない・ぐらつくときの見直し方
ねじが効かないときは、固定する部材を調べ直す
ねじが空回りする場合は、ねじを強く回し続けるより、木部の傷みや有効な厚みを調べます。
中空部分へ当たっている、穴が傷んでいる、端で割れているなど、原因によって必要な手直しは別です。
木部の穴の傷みについては、木材のネジ穴補修方法も参考になります。
キャスター取付部として必要な強度を回復できるかは、補修材の用途だけでなく、家具の構造から判断してください。
車輪が引っ掛かるときは、旋回範囲と高さをそろえる
同じ家具へ組み合わせるキャスターは、取付高さやシリーズの適合をそろえます。
一部だけ違う高さにすると、荷重が偏ったり、家具ががたついたりする原因になります。
側板へ当たる場合は位置や金具の選定を見直し、車輪を削って無理に収めないでください。
家具自体のゆがみは、箱や棚を直角に組む方法も合わせて確認するとよいですよ。
100均のキャスターも、表示と固定方法から選ぶ
手軽な商品でも、許容荷重・取付方式・使える面・使用条件が分かることが選ぶ前提です。
貼り付けタイプを、ねじ固定タイプと同じ取付条件で使うことはできません。
底板の材質や凹凸、収納物の重さまで合わせ、表示された用途に合うものから比べましょう♪
家具にキャスターを取り付ける方法:まとめ
この記事は「家具にキャスターを取り付ける方法|位置・耐荷重・ねじ選びの基本」について書きました。
取り付ける前に、家具の底の構造・総重量・車輪の動き・床・ねじの固定方法をそろえるのが大切なポイント。
向きを変えて動かす基本タイプなら 420G-UR50 、停める操作も考えるなら 415G-UR50 という違いから比べられます。
まずは家具の底を調べ、金具を仮置きして、車輪と工具が動く空間まで確かめましょう♪
今回の手順を参考に、作りたい収納に合うキャスターと固定方法を選んでください。
移動も片付けも楽になる、家具づくりを♪