自作の棚に扉を付けたり、箱の蓋を開け閉めできるようにしたりするときに欠かせないのが、蝶番。
板をつなぐだけでなく、家具をどう開いて使うかまで決める、小さくても頼れる金具ですよね♪
でも、いざ探してみると、「普通の蝶番と細長い蝶番、どちらが合う?」とか、「何mmを選べば扉を支えられるの?」と、種類やサイズに迷ってしまう方も多いはず。
大きさだけで決めると、ねじを打つ場所が足りなかったり、閉めたときに板同士がぶつかったりすることも。
そこでこの記事では、木工DIYの蝶番の選び方を、種類・寸法・取付条件に分けて解説し、平蝶番と長蝶番の候補を紹介します!
この記事を読めば、扉や蓋に必要な条件を整理して、購入前に確認するポイントが分かりますよ♪
というわけでこの記事は、「木工DIYの蝶番の選び方|扉・蓋に合う種類とサイズを解説」について書きました。
この記事がおすすめな人
- 木箱の蓋や家具の扉に、蝶番を取り付けたい方
- 平蝶番・長蝶番・スライド丁番の違いを知りたい方
- 蝶番の長さだけでなく、板厚や取付ねじも合わせて選びたい方
- 彫り込みや、蓋を支えるステーが必要か迷っている方
蝶番は、扉・蓋の開き方から選ぶ
横へ開く扉なら平蝶番やスライド丁番、箱の蓋なら平蝶番や長蝶番が候補になります。
まずは「どこを軸にして、どちらへ開くか」を決めると、金具の形を絞りやすくなりますよ♪
| 用途 | 種類 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 木箱の蓋・シンプルな横開き扉 | 平蝶番 | 羽根の寸法、取付面、開閉時の干渉 |
| 蓋の一辺に沿って金具を付けたい箱 | 長蝶番 | 蓋との長さの関係、ねじ穴の位置 |
| 閉じたときに金具を表へ出したくない家具扉 | スライド丁番 | 扉のかぶせ方、板厚、カップ穴と座金 |
| 蓋を開いた位置で保持したい箱 | 蝶番+用途に合うステーなど | 蓋の重さ・奥行・取付位置、保持の条件 |
蝶番は「丁番」「ヒンジ」とも呼ばれる、扉や蓋を回転させる金具です。
売り場で表記が違っても、名前だけで用途を分けず、形と寸法図を見て選びましょう。
ここからは、木箱や小型家具で候補にしやすい種類を中心に、選ぶ順番を整理します。
木工DIYの蝶番の選び方
蝶番を選ぶときは、種類、取付面、板厚とねじ、重さ、開閉の機能の順に確認するのがおすすめ。
実際に付ける板を手元に置き、図面の寸法を当てはめながら進めると、購入後のやり直しを減らせます♪
平蝶番・長蝶番・スライド丁番を使い分ける
板へねじで固定するシンプルな構造から考えたいなら、まず候補になるのが平蝶番。
2枚の羽根を軸でつないだ形で、取り付ける位置を分けて使います。
長蝶番は、その軸方向を長くした細長い形です。
蓋の一辺に沿わせる配置を考えられるので、短い金具を離して付ける形との違いを比べてみましょう♪
取付位置を分けるか、一辺に沿わせるかを決めると、必要な長さとねじ穴の配置を考えやすくなります。
筆者も、箱の蓋に細長い長蝶番を取り付けたことがあります。
スライド丁番は、家具の内側へ取り付け、閉じたときに表から金具を隠したい場面で候補になる種類。
平蝶番とは動きや加工方法が違うため、見た目だけで取り替えるのではなく、扉の納まりから選びます。
- 全かぶせ:側板の前を、扉が大きく覆う納まり
- 半かぶせ:共通の仕切り板へ、左右の扉を掛けるときなどの候補
- インセット:扉を箱の内側へ収める納まり
カップ穴をあけるタイプでは、穴の径・深さ・端からの位置と、対応する座金も確認が必要です。
このあたりは商品ごとの差が大きいので、作る扉の納まりを決めてから、メーカーの取付図に合わせましょう。
長さ・幅・穴位置が、取付面に収まるか確認する
蝶番のサイズは、軸に沿う「長さ」と、羽根を広げた方向の「幅」を分けて読みます。
商品名に付いた数字がどの寸法を示すかは、寸法図と照らし合わせて確認しましょう。
例えば「長さが短ければ付く」と考えても、羽根の幅が板の取付面へ収まらなければ、そのまま固定できません。
| 確認する寸法 | 木材側で合わせる場所 |
|---|---|
| 軸に沿った長さ | 蝶番を付けられる辺の長さ |
| 羽根の幅 | 金具を当てる面の広さ・閉じたときの位置 |
| ねじ穴の位置・径 | 木材へねじを入れる位置と、使うねじ |
| 羽根厚さ・軸の出方 | 板同士の隙間や、彫り込む部分 |
交換なら、古い金具の全長だけでなく、穴の中心同士の距離も測っておくと候補を照合しやすくなりますよ♪
同じ長さでも穴位置が違えば、以前の穴をそのまま使えるとは限りません。
元のねじ穴が傷んでいる場合は、穴の位置合わせとは別に、固定できる状態へ補修する必要があります。
ねじが空回りする場合の対処は、木部のネジ穴補修と補修材の選び方も参考にしてください。
板厚と、ねじが入る方向を合わせる
薄い板へ付けるときは、羽根が小さいかどうかより、ねじを保持できる厚さを確保できるかが大切です。
板の広い面へ打つのか、細い木端へ打つのかで、使える取付面やねじの入り方も変わります。
蝶番側の寸法と、木材側の厚さをセットで確認してから、使うねじを決めましょう。
- ねじ頭の形:蝶番の穴に合い、頭が開閉の邪魔にならないもの
- ねじの長さ:木材へ必要な入りを確保し、反対面へ突き抜けないもの
- 下穴:使うねじと木材に合う径・深さで、板を割らずに固定する準備
付属ねじがある商品でも、自分の板へそのまま使えるかを先に確かめてください。
薄い板の端へ無理にねじを増やすより、取付部分に木材を足すなど、金具を固定する場所から見直すのも方法のひとつ。
補強部分を含めた構造で扉や蓋を支えられるようにし、取付面が不足する状態のまま使用しないでください。
取付ねじの頭形状を整理したい方には、コーススレッド・木ネジ・スリムビスの違いも役立ちます。
扉の重さと寸法、蝶番の個数をセットで見る
「何mmの蝶番なら何kgまで」と、長さだけで耐荷重を決めるのは避けましょう。
同じ重さの扉でも、幅や金具の取付位置によって、蝶番にかかる条件は変わります。
メーカーの耐荷重表では、扉の大きさや使用個数といった算出条件まで読むのがポイント。
例えばスガツネの選定FAQでは、カタログの荷重値に、扉高さと幅の比率や上下2個吊りの条件が示されています。
上へ開く蓋を作る場合は、横開き扉の参考値をそのまま使わず、取付方向もそろえて確認してください。
必要な情報をまとめておくと、メーカーの蝶番選定ツールや販売店への確認にも使えますよ♪
- 扉・蓋の高さ、幅、厚さ、重さ
- 横開きか、上へ開く蓋か
- 蝶番の種類と、使う個数・取付位置
- 固定先の木材と、ねじの仕様
スガツネでは長蝶番を除く蝶番を、基本的に2個以上で使うよう案内しています。
個数を増やす場合も、耐荷重を単純に倍として計算せず、同じ軸線へ取り付けられる配置で照合しましょう。
蓋を開いたまま使うなら、保持する機能も選ぶ
箱の蓋を開けて両手で中のものを出し入れするなら、開閉の軸と、蓋を支える仕組みを分けて考えます。
普通の平蝶番や長蝶番を付けただけでは、蓋を途中の角度で保持できません。
| 欲しい動き | 検討する機能 |
|---|---|
| 開いた位置で蓋を支える | 保持機能のあるステーやトルクヒンジ |
| 閉じる勢いを抑える | 用途に合うソフトダウン・ダンパー機構 |
| 重い蓋を軽く持ち上げたい | 上蓋用のアシスト機構 |
保持、ゆっくり閉じる、軽く開くという働きは別なので、ひとつの金具にすべて備わると考えず、必要な動作を選びます。
上蓋用の金具は、重さだけでなく、軸から蓋の重心までの距離や取付位置も選定条件です。
蓋の重さと奥行を測り、スガツネの選定ガイドで、用途と動きに合う候補を確認しましょう。
- 取付作業中:手を離すと倒れる状態で作業せず、安定した方法で蓋を保持する
- 開閉の確認時:軸まわりや蓋と箱の間へ指を入れない
彫り込み・取付向きで迷ったときの確認
蝶番の形を決めたら、閉じたときの板の位置も確認しておきたいところ。
閉めた途端に隙間が大きくなったり、板が当たったりしないか、使う場面を想像してみましょう。
彫り込みなしで付けられるかは、納まりで決める
平蝶番を板の間へ取り付ける場合は、羽根の厚さや形を含めて、閉じた状態の寸法を考えます。
羽根を収める彫り込みが必要な納まりもあれば、面付けできる金具を選んで加工を減らせる場合もあります。
「薄い蝶番だから彫らなくてよい」と決めず、閉じたときに羽根やねじ頭が収まるか、商品の取付図と現物を照合しましょう。
外側へ付ける場合も、金具を見せる仕上げにするか、軸が周囲にぶつからず回転できるかを確認します。
彫り込みを行うなら、最初から深く削らず、金具を当てて深さと収まりを確かめながら進めてください。
複数の蝶番は、軸が一直線になるように合わせる
平蝶番を離して付けるときは、ねじ穴の高さだけでなく、回転軸の位置をそろえることが大切です。
軸がずれたまま締め込むと、開閉を妨げる原因になります。
板へ金具の位置を写すときは、基準にする辺をそろえ、現物の穴位置を確認して印を付けます。
長蝶番でも、ねじを強く締めて金具を曲げながら合わせず、取付面の状態から確認しましょう。
墨付けや下穴の準備を済ませてから、ねじの最終締め付けと、扉・蓋の干渉確認へ進むと作業を整理しやすくなりますよ♪
小さなねじを締めるときは、手回しのプラスドライバーの選び方も参考になります。
木工DIYで候補になる平蝶番・長蝶番
それでは、木工DIYで候補になる平蝶番・長蝶番を紹介していきます。
比べるのは、取付位置を分ける平蝶番と、一辺に沿わせる長蝶番の2種類。
| 外観 | 商品名 | 向いている用途 | 選ぶポイント | 購入先 |
|---|---|---|---|---|
| | スガツネ D-S-64B | 平蝶番を使う扉・蓋の検討 | 寸法図と木ねじを照合して選ぶ | |
| | ハイロジック17472 | 蓋の一辺に沿わせる取付 | 長さ240mmと取付面を照合 |
スガツネ工業 ステンレス 平蝶番 D-S-64B
平蝶番の候補は、スガツネ工業の「 ステンレス 平蝶番 D-S-64B 」です。
「平蝶番を付けたいので、金具とねじを合わせて選びたい」という方が検討しやすい、木ねじ付属のモデル。
ステンレス鋼製の十字穴付皿木ねじが付属しているので、まず金具とねじを一緒にそろえたいときの候補になりますよ♪
長さ64mm、幅40mmの大きさを紙へ写し、実際の取付面と重ねてみましょう。
羽根厚さは0.8mmですが、閉じたときの収まりは厚さの数字だけで決めず、取付図と現物で合わせます。
開閉の動きやエッジ処理にはばらつきがあるため、取り付ける前に現品を確認してください。
扉や蓋の開閉の軸として使い、開いた位置で保持したい箱では、用途に合うステーなども組み合わせましょう。
蝶番だけでは蓋を途中で保持したり、閉じる勢いを抑えたりできないため、必要な機能を別に選んでください。
購入時は品番末尾までそろえ、必要な個数と販売単位を確認しておくと、付け始めてから金具が足りない事態を防げます。
スガツネ工業の「 ステンレス 平蝶番 D-S-64B 」は、寸法図を見ながら取付位置を分けて固定したい方におすすめな平蝶番です♪
ハイロジック ステンレス長蝶番 240mm 17472
長蝶番の候補は、ハイロジックの「 ステンレス長蝶番 240mm 17472 」です。
「箱の蓋へ、細長い金具を一辺に沿わせて付けたい」という方が比べたいタイプです。
長さ240mmのステンレス長蝶番で、入数は1枚。
小さな平蝶番を複数配置する形との違いが分かりやすく、蓋の辺に金具をどこまで沿わせるかを考えながら選べますよ♪
購入前は取付部分の長さを測り、金具の幅やねじ穴も固定できる面へ収まるかを確認します。
長さが合わない場合は、まず別の長さの製品を比べて、加工せずに取り付けられる候補を探しましょう。
切断して使う前提で選ぶと、切り口や軸端の処理まで必要になるため、長さだけを見て安易に切り詰めないでください。
長蝶番そのものには蓋を開いた位置で保持する役割がないので、手を離して中のものを出し入れしたい箱では、保持機能も別に選びます。
ハイロジックの「 ステンレス長蝶番 240mm 17472 」は、長さと取付面を合わせて箱の蓋へ沿わせたい方におすすめな長蝶番です♪
木工DIYの蝶番の選び方:まとめ
この記事は「木工DIYの蝶番の選び方|扉・蓋に合う種類とサイズを解説」について書きました。
蝶番は、扉・蓋の開き方を決め、種類・取付面・板厚とねじ・重さ・必要な機能を順に合わせて選ぶのが大切なポイント。
位置を分けて固定したいなら平蝶番、一辺に沿わせたいなら長蝶番、家具の表へ金具を出したくないならスライド丁番から検討すると、候補を絞れます♪
迷ったときは、まず作る扉や蓋の寸法を測り、閉じた状態と開いた状態で金具がどこに収まるかを考えてみましょう。
今回の候補も、平蝶番なら スガツネ D-S-64B の寸法図、長蝶番なら ハイロジック17472 の長さを、自分の木材に当てはめて比べてください。
箱本体や棚の組み立てから考えたい方は、木材の接合方法とDIYでの選び方も合わせて読むと、金具を付けるまでの流れを整理できます。
今回の選び方を参考に、ぜひ作りたい扉や蓋に合う蝶番を見つけてください♪
開け閉めまで自分で仕上げて、楽しい木工DIYを♪