板の途中へ四角い穴を開けたり、丸のこが入らない場所を切り欠いたりするなら、1台あると助かるのが電動マルチツール。
木材へ刃を直接入れられるので、手ノコやノミでは時間がかかる細かな開口も進めやすくなる頼れる工具ですよね♪
でも、いざ マキタ TM52D を候補にすると、「木材の開口で本当に使いやすい?」とか、「18Vバッテリーを付けると重くない?」と、実際の使用感が気になる方も多いはず。
マルチツールは得意な作業を知らずに選ぶと、長い直線を切るのに時間がかかったり、対応しない替刃を買ってしまったりすることも。
そこでこの記事では、筆者が木工作業で使っているマキタTM52Dを、所有機の写真と一緒に実機レビューします!
筆者は木工を本業とし、TM52Dでは合板・杉板・桧板・アカシア材などを切ってきました。
なかでも出番が多い開口作業を中心に、切断時の扱いやすさ、重さ、使って分かったデメリットまで正直にお伝えします♪
この記事を読めば、マキタTM52Dが自分の木工やDIYに合うマルチツールか、購入前に判断できますよ。
というわけでこの記事は、「マキタTM52Dを実機レビュー!木材の開口に使った感想とデメリット」について書きました。
この記事がおすすめな人
- マキタTM52Dの実際の使用感を知りたい方
- 合板や無垢材の開口・切り欠きに使う工具を探している方
- TM52Dの重さやデメリットを購入前に確認したい方
- STARLOCK MAX対応の18Vマルチツールを検討している方
- TM52DZとTM52DRGのどちらを選ぶか迷っている方
マキタTM52Dを実機レビュー
それでは、筆者が木工の開口や細部調整で使っているマキタTM52Dを紹介していきます。
今回レビューするのは、18Vの「 マキタ 充電式マルチツール TM52D 」です。
TM52Dは、マキタの18Vバッテリーを使う充電式マルチツールです。
STARLOCK・STARLOCK PLUS・STARLOCK MAXの先端工具に対応し、切断だけでなく、先端工具を替えることで研磨やはく離にも使えます。
写真の通り、先端部が細く、丸のこでは刃を入れにくい場所へ狙って当てやすい形です。
ここからは、実際の木工作業で感じている良さと気になる点を順番にお伝えします。
マキタTM52Dを使ってみた感想
ここからは、TM52Dを使ってみた感想を、木材の開口や細部調整で使った範囲からお伝えします。
木材の開口で出番が多い
筆者がTM52Dを使う作業で、特に多いのが木材の開口です。
板の途中へ配線や部材を通す穴を作りたいとき、カットソーを切り線へ直接当てて切り込めます。
下穴から細い刃を入れるジグソーとは違い、切り始めたい位置へ刃を当てやすいのがマルチツールの強み。
開口の角まで一度で完璧に仕上げようとせず、切り線を確認しながら少しずつ進めると、狙った範囲へ収めやすくなります。
筆者にとってTM52Dは、大きな材料を切り分ける主力機ではなく、最後の開口や逃げ加工を任せる1台です。
合板・杉板・桧板・アカシア材を切ってきた
TM52Dでは、合板だけでなく、杉板・桧板・アカシア材など性質の異なる木材も切ってきました。
やわらかい板だけに用途が限られず、刃の状態と本体の送り方を見ながら進めれば、硬さのある木材の開口にも使えます。
図解は、筆者がTM52Dで切ってきた木材の種類をイメージ化したものです。
木材が変わると刃の進み方も同じではないため、最初から強く押し込まず、切れ方を確かめながら送るのが基本。
特に硬さのある材料では、本体の力だけで進めようとせず、切粉を逃がしながら少しずつ切る方が安定します。
AVTで細かな位置を狙いやすい
TM52Dには、マキタ独自の低振動機構「AVT」が搭載されています。
マルチツールは先端工具を細かく振動させて切るため、本体の振動が大きいと切り線へ刃を合わせ続けるのが難しくなる工具です。
筆者が開口や細部調整で使うときも、本体を支えながら刃先の位置へ意識を向けやすい点に助けられています♪
写真を見ると、細身のグリップから先端工具まで一直線に近い形で、切りたい場所へ刃を向けやすいことが分かります。
低振動だから力を入れなくてよいという意味ではありませんが、細かな切り線を追う作業ではうれしい機能です。
18Vコードレスで材料の周りを動きやすい
コードがないため、大きな板の周りを移動しながら開口するときも、電源コードを引っ掛ける心配がありません。
材料を作業台へ固定したまま、立ち位置を変えて別の方向から刃を入れられる自由さがあります。
マキタ18Vバッテリーをほかの工具でも使っている方なら、手持ちのバッテリーを共用できるのも選びやすいところ。
ただし、本体のみのTM52DZにはバッテリーと充電器が付属しないため、購入前にセット内容を確認してください。
やや重いが持ち方には慣れてくる
TM52Dは、BL1860B装着時で1.9kgです。
筆者も使い始めはやや重いと感じましたが、グリップを握る位置や材料へ当てる姿勢には慣れてきました。
開口のように短い切り込みを区切りながら進める使い方なら、重さだけで扱いにくいとは感じていません。
一方、腕を伸ばした姿勢や、壁面へ長く当て続ける作業では負担になりやすい重さ。
「18Vの切断力を活かしたいか」「軽さを最優先したいか」で、自分に合う電圧帯を考えるのがおすすめです。
マキタTM52Dの主な仕様
TM52Dの主要な仕様を、マキタ公式取扱説明書から整理します。
- 電圧: 直流18V
- 振動数: 10,000~20,000min-1
- 振動角度: 左右1.8度、計3.6度
- 寸法: 長さ322×幅95×高さ126mm
- 質量: 1.9kg(BL1860B装着、先端工具非装着)
- 対応規格: STARLOCK、STARLOCK PLUS、STARLOCK MAX
- 非対応規格: OIS
- 主な機能: AVT、定回転制御、ソフトスタート、LEDライト、再起動防止
振動数はダイヤル1~6で調整でき、マキタは切断作業で4~6を推奨しています。
数字を最大に固定するのではなく、材料や刃の種類、切れ方を見ながら調整しましょう。
TM52Dのメリット
板の途中から開口を始められる
TM52Dの一番の魅力は、カットソーを材料へ直接当てて切り込めることです。
四角い開口や部分的な切り欠きでは、丸のこのように材料の端から刃を入れる必要がありません。
切りたい範囲だけを少しずつ落とせるため、周囲を残したい加工で頼りになります。
先端工具の向きを30度ごとに変えられる
先端工具は30度ごとに向きを変えて取り付けられます。
本体が壁や周囲の部材へ当たるときも、刃の向きをずらすことで作業姿勢を作りやすい設計です。
正面だけでなく斜め方向へ刃を出せるので、入り組んだ場所でTM52Dの細い先端部を活かせますよ♪
STARLOCK MAXまで対応する
TM52Dは、STARLOCK・STARLOCK PLUS・STARLOCK MAXの3規格に対応しています。
作業に合わせて先端工具を選べるため、木材の開口以外にも切り欠き、金属切断、はく離、研磨へ用途を広げられる構成です。
替刃の規格や用途を詳しく確認したい方は、マキタのマルチツール替刃の種類と選び方も参考にしてください。
TM52Dのデメリットと注意点
1.9kgで軽量機とはいえない
BL1860Bを付けた1.9kgという質量は、片手で長時間支えるには軽い数字ではありません。
筆者は持ち方に慣れてきましたが、重さの感じ方は作業姿勢や体格でも変わります。
短い開口を区切って進める、材料の高さを調整する、無理な姿勢を続けないといった工夫も大切です。
OIS規格の替刃は取り付けられない
TM52DはSTARLOCK系3規格に対応しますが、OIS規格の替刃には対応していません。
手元にマルチツール用の刃があっても、OISだけの製品は流用できないため注意が必要。
替刃を購入するときは、パッケージにSTARLOCK・STARLOCK PLUS・STARLOCK MAXのいずれかが表示されているか確認しましょう。
長い直線切断には向かない
マルチツールのカットソーは、狭い場所や部分的な切断に向く形です。
長い直線を一気に切ろうとすると時間がかかり、線をまっすぐ保つのも難しくなります。
取扱説明書でも長い直線にはラウンドソーが推奨されているため、板を切り分けるならDIY向け丸のこのおすすめ記事も確認してください。
TM52Dは丸のこの代わりではなく、丸のこが苦手な開口や切り欠きを補う工具と考えると、役割がはっきりします。
TM52Dで木材を開口するときのコツ
材料を固定して切り線を付ける
開口前に、材料が動かないよう作業台へ固定します。
切りたい範囲は鉛筆などで線を引き、刃を入れる位置と止める位置を確認できる状態にしましょう。
保護メガネを着用し、粉じんが多い作業では防じんマスクも併用してください。
木材に合うSTARLOCK系の刃を選ぶ
木材を切るときは、STARLOCK系の木材用または対応材料に木材が含まれるカットソーを選びます。
刃幅が広いほど切り線へ沿わせやすい場面がありますが、細かな開口では狭い場所へ入る幅も必要です。
刃の規格だけで決めず、切る材料と開口サイズまで見て選びましょう。
無理に押し込まず切粉を逃がす
先端工具を切り線へ当て、刃の動きが鈍くならない程度に本体を進めます。
強く押しても早く切れるわけではなく、刃のたわみや本体の保護機能につながることがあります。
図解のように、材料の固定、刃の位置、押し付ける力の3点を整えると、開口を落ち着いて進められます。
ときどき本体を軽く戻して切粉を逃がし、切り線を確認し直すのがコツ。
詳しい刃交換と操作手順は、マキタTM52Dの使い方と替刃交換の記事で紹介しています。
TM52Dがおすすめな人・おすすめしない人
TM52Dがおすすめなのは、合板や無垢材の開口、切り欠き、際の細部調整を行う方です。
マキタ18Vバッテリーをすでに持っていて、丸のこやジグソーでは届きにくい作業を補う工具が欲しい方にも向きます。
一方、長い直線切断だけが目的の方や、片手で長時間支える軽さを最優先する方には、TM52Dの得意分野が合わないことも。
マルチツール各社の候補も比べたい方は、DIY向け電動マルチツールのおすすめ記事も見ておくと選びやすいです。
TM52DZとTM52DRGの違い
購入時に迷わないよう、本体のみとセット品の違いから確認しましょう。
18Vバッテリーを持っているならTM52DZ
TM52DZは、バッテリーと充電器が付属しない本体のみの販売型番。
対応するマキタ18Vバッテリーと充電器を持っている方なら、重複購入を避けて追加できます。
販売店独自でケースなどが付く場合もあるため、商品ページの付属品まで確認してください。
初めて18VをそろえるならTM52DRG
TM52DRGは、TM52D本体にBL1860Bバッテリー、DC18RF充電器、プラスチックケースが付くセットです。
マキタ18V環境を持っていない方は、必要な電源と保管ケースをまとめてそろえられます。
マキタの「 充電式マルチツール TM52DZ 」は、木材の開口や切り欠きを任せる18Vマルチツールを、手持ちのバッテリー環境へ追加したい方におすすめです♪
マキタTM52D実機レビュー:まとめ
この記事は「マキタTM52Dを実機レビュー!木材の開口に使った感想とデメリット」について書きました。
TM52Dは、STARLOCK MAXとAVTに対応し、木材の途中へ刃を入れる開口や、丸のこが入りにくい場所の切り欠きで頼れる18Vマルチツールです。
筆者は合板・杉板・桧板・アカシア材などに使っており、特に開口作業で出番が多くあります。
やや重さは感じるものの、持ち方や当て方に慣れる面もあり、短い切り込みを区切って進める使い方では大きな不満になっていません。
一方、OIS規格の替刃は使えず、長い直線切断には丸のこの方が適しています。
迷ったときは、マキタ18Vバッテリーを持っているなら TM52DZ 、バッテリー・充電器・ケースまで初めてそろえるならTM52DRGを選ぶと分かりやすいです。
木材の開口や細部調整をもっと進めやすくしたい方は、ぜひTM52Dを候補に入れてみてください♪
丸のこでは届かなかった加工も、頼れる1台で少しずつ形にしていきましょう。
仕様確認に使用したメーカー資料
記事内の電圧・振動数・振動角度・寸法・質量・対応規格・機能・使い方は、次のマキタ公式資料で確認しています。
木材の種類、開口作業、重さに関する感想は、筆者が所有するTM52Dを木工作業で使った範囲からまとめています。