木材や鉄板、コンクリートへ穴をあけるなら、材料に合うドリルビットを選ぶことが最初の一歩。

同じような細長い形に見えても、刃先と軸が作業に合っていれば、狙った場所へ穴をあけやすくなる頼れる先端工具ですよね♪

でも、いざ手元のビットを並べると、「これは木工用と鉄工用のどっち?」とか、「六角軸ならインパクトドライバーで全部使える?」と、種類の見分け方に迷ってしまう方も多いはず。

疑問の表情をしたドリボー ドリボー
ケースから出したビットは、どこを見れば種類が分かるの?

用途を間違えると、木材の穴まわりが荒れたり、金属で刃先が滑ったり、コンクリートへ押し当てても穴が進まなかったりすることも。

ドリボー ドリボー
刃先だけで決めず、材料・軸・対応工具の3つを確認しよう!

そこでこの記事では、ドリルビットの種類と見分け方を、木工用・鉄工用・コンクリート用の刃先、軸形状、対応する電動工具から解説します!

筆者が木材、鉄板、単管パイプの穴あけで使っているビットも写真で紹介し、実作業で迷いやすいポイントをお伝えします♪

この記事を読めば、手元のドリルビットがどの材料に向くのかを確認し、作業に合う1本を選びやすくなりますよ。

というわけでこの記事は、「ドリルビットの種類と見分け方!木工・鉄工・コンクリート用の違いと使い分け」について書きました。

この記事がおすすめな人

  • 木工用・鉄工用・コンクリート用ドリルビットの違いを知りたい方
  • ケースから出したビットの種類を見分けたい方
  • 六角軸・丸軸・SDS-plusの使い分けに迷っている方
  • インパクトドライバーで使えるビットを確認したい方
  • 材料に合わないビットを使って失敗したくない方

ドリルビットの種類と見分け方を一覧で比較

ドリルビットを見分けるときは、刃先の形だけでなく、パッケージの対象材料と対応工具まで確認するのが基本です。

代表的な違いを、先に一覧で整理しました。

種類刃先で確認しやすい特徴主な対象材料工具選びの注意
木工用中心を狙う先端、外周のケガキ刃木材、合板など回転で使い、軸が本体に合うか確認
鉄工用円すい状の先端、らせん状の溝鉄、鋼、アルミなど対応材料と回転条件を製品表示で確認
コンクリート用超硬チップを使った幅広い刃先コンクリート、ブロック、モルタルなど回転・振動・打撃方式と軸を確認
マルチ材用製品ごとに異なる専用刃先木材、薄鉄板、モルタルなど対象材料と厚さを製品表示で確認
木工用は中心刃とケガキ刃、鉄工用は円すい状の先端、コンクリート用は超硬チップで見分ける図解

形は最初の手掛かりになりますが、摩耗したビットやマルチ材用は外観だけで判断しにくいことがあります。

迷ったときは、「材料」「軸」「対応する工具・モード」の順に確認しましょう。

ドリルビットとドライバービットは役割が違う

名前に同じ「ビット」が付いていても、ドリルビットとドライバービットでは役割が違います。

ドリルビットは材料へ穴をあける先端工具で、ドライバービットはプラスネジや六角穴付きネジなどを回す先端工具です。

ドリボー ドリボー
穴あけ用はドリルビット、ネジ締め用はドライバービットだよ!

長さや色が似た製品もあるため、先端がネジ頭へかみ合う形なのか、材料を削る刃なのかを見てください。

ネジ締め用を探している方は、なめにくいプラスビットのおすすめで先端サイズや長さの選び方を確認できます。

木工用・鉄工用・コンクリート用ドリルビットの違い

ここからは、材料別に刃先と使い方の違いを見ていきます。

すべての製品が同じ形ではないため、代表的な特徴を手掛かりにしながら、最後は製品表示で確定しましょう。

木工用は中心刃とケガキ刃を確認する

木工用ドリルビットで目印になるのが、穴の中心を狙う先端と、円周の木繊維を切るケガキ刃です。

スターエムでは、回転力で木材へ食い込む「先ネジ」と、押す力に合わせて切削を進める「先三角」が案内されています。

筆者が使っているスターエム 7S-120 インパクトビット ショート 12mmの刃先とパッケージ
筆者が使っているスターエム 7S-120。パッケージと実物を並べると、木工用の先ネジと大きならせん状の溝を確認できます。

実物を近くで見ると、先端のネジと木くずを外へ運ぶ溝がはっきり分かり、鉄工用ビットとの違いを確認しやすくなります。

外周を先に切ってから内側を削る形は、木材の穴まわりを整えやすくするための工夫。

ただし、細い下穴錐、座ぐり用、ダボ錐などは形が異なるため、中央の突起だけで木工用すべてを判断することはできません。

筆者は木材への太めの穴あけで、 スターエム 7S-120 インパクトビット ショート 12mm を使っています。

短いビットは刃先と手元の距離が近く、穴をあけたい位置へ中心を合わせやすいと感じます♪

木ネジの下穴、配線穴、ダボ穴、皿取では必要な形が変わるため、詳しい候補は木工用ドリルビットおすすめ8選で作業別に確認してください。

ビットを垂直に保つ方法まで知りたい方は、ドリルで木材にまっすぐ穴をあける手順も参考になります。

鉄工用は円すい状の先端と対象材料を見る

鉄工用ドリルビットは、円すい状に研磨された先端と、切りくずを外へ運ぶらせん状の溝が代表的な形です。

見た目が同じツイストドリルでも、鉄、ステンレス、アルミなど、製品によって得意な材料が異なります。

「鉄工用に見えるからステンレスにも使える」と決めず、パッケージやメーカー表示の対象材料を確認するのが安全です。

筆者は 三菱マテリアル B-6KSD 3.0mm やSK11の短い鉄工用ビットを、単管パイプや鉄板の穴あけで使ってきました。

金属ではビットの種類だけでなく、材料の固定、位置決め、回転の上げすぎを防ぐことも仕上がりに影響します。

ステンレス対応品やセットを探す場合は、鉄工用ドリルビットおすすめ8選へ進むと候補を比較できますよ。

コンクリート用は超硬チップと対応方式を見る

コンクリート用ドリルビットには、硬い材料へ当たる幅広い刃先や超硬チップを使った製品があります。

鉄工用の細い円すい先端とは違って見えるものの、刃先だけで選ぶのは不十分。

コンクリート用には、振動ドリル用、回転またはインパクト対応、軽量ハンマードリル用のSDS-plusなど、異なる方式が並んでいます。

たとえばユニカのBタイプは振動ドリル用、RJタイプは回転とインパクトに対応する製品です。

SDS-plus UXは軽量ハンマードリル用のため、同じコンクリート用でも取り付ける本体が違います。

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コンクリート用は、刃先より先に対応工具とモードを確かめよう!

「六角軸だからインパクトで使える」「コンクリート用だから振動モードで使う」と一括りにせず、製品ごとの指示を守りましょう。

手持ち工具に合う商品を具体的に比べたい方は、コンクリート用ドリルビットおすすめ6選で、回転用・振動用・SDSプラス用の候補を確認できます。

マルチ材用は対象材料と厚さを確認する

木材や薄鉄板、モルタルなど、複数の材料に対応するマルチ材用ドリルビットもあります。

材料をまたいで作業するときに便利ですが、名前だけを見て何にでも使えると思わないことが大切です。

ユニカのMJタイプも複数材料に対応していますが、薄鉄板やステンレス板には厚さの条件があり、振動ドリルでは使えません。

マルチ材用を選ぶときは、次の3点を商品表示で確認してください。

  • あけたい材料が対象に含まれているか
  • 材料の厚さや穴径が対応範囲に収まるか
  • 手持ちの工具と運転モードに対応しているか
木材は木工用、金属は鉄工用、コンクリートは対応工具を確認し、複合材はマルチ材用の表示を見る選択図解

最初に材料を1つへ絞り、条件に合う専用品があるなら専用品から選ぶと判断しやすくなります。

丸軸・六角軸・SDS-plusの違い

刃先が材料に合っていても、軸が電動工具へ取り付けられなければ作業はできません。

ドリルビットの種類を見分けるときは、反対側にある軸の形もセットで確認しましょう。

丸軸はドリルチャックで固定する

丸軸は、ドリルドライバーや電気ドリルのチャックで締め付けて固定する形です。

チャックが対応する径の範囲に収まっていれば、刃の向きを選ばず差し込めます。

固定が浅い、締め付けが弱い、刃が斜めに入っている状態では、回転したときにブレや抜けが起こる原因になります。

電源を切り、バッテリー式は可能ならバッテリーを外してから、まっすぐ奥まで入れて確実に固定してください。

六角軸は差込口の規格と対応工具を見る

六角軸は、インパクトドライバーのビット差込口へ素早く着脱しやすい形です。

ドリルドライバーでも、六角軸をつかめるチャックなら取り付けられる場合があります。

ただし、取り付けられることと、材料・運転方式に対応していることは別の話。

インパクトの打撃へ対応しないビットや、逆転を禁止しているビットもあるため、軸の形だけで使用可否を決めないでください。

ドリルドライバーとインパクト本体の役割で迷う方は、インパクトドライバーとドリルドライバーの違いも参考になります。

SDS-plusは軽量ハンマードリル用

SDS-plusは、軽量ハンマードリルで回転と打撃を伝えるための専用軸です。

丸軸用の一般的なドリルチャックや、インパクトドライバーの六角差込口へそのまま装着する形ではありません。

コンクリートへアンカー穴をあける作業では頼れる方式ですが、本体側もSDS-plusに対応している必要があります。

丸軸はドリルチャック、六角軸は六角差込口、SDS-plusは軽量ハンマードリルに合わせる図解

軸が似ているかではなく、工具の取扱説明書に書かれた対応規格と、ビット側の適合電動機を照らし合わせましょう。

作業別にドリルビットを使い分ける方法

素材が同じでも、下穴、貫通穴、座ぐりでは選ぶビットは別物。

ここでは、実際にあけたい穴から逆算する方法を整理していきましょう。

木ネジの下穴と仕上げ穴を分ける

木ネジを締める前の下穴には、木材の割れを抑え、ネジをまっすぐ進める役割があります。

筆者の木工作業でも、端材や細い桟へ太い木ネジを下穴なしで入れると、木口付近が割れてしまうことも。

下穴なら細い下穴錐、ボルトや配線を通す穴なら必要径の木工ドリル、ビス頭を沈めるなら皿取錐という使い分け。

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木材は穴の直径だけでなく、下穴・貫通・皿取の目的まで決めよう!

最初のセットですべてを済ませようとせず、よく使う下穴サイズからそろえ、必要になった専用ビットを足すと無駄が少なくなりますよ♪

鉄板は固定・位置決め・低速を組み合わせる

鉄板や単管パイプでは、刃先が滑らないよう材料をクランプやバイスで固定するのが基本。

ポンチで中心を付け、細い下穴から段階的に広げると、大きな径を最初から押し込むより位置を保ちやすくなります。

ステンレスでは熱が出やすいため、対応ビットを選び、切削油を使いながら回転を上げすぎずに進めましょう。

ビットが赤熱するほど押し続けたり、切れない状態で無理に回したりすると、刃先と材料の両方へ負担がかかります。

コンクリートは穴径とアンカーに合わせる

コンクリートやブロックへアンカーを施工するときは、アンカーが指定する穴径と深さに合わせてビットを選びます。

穴径が違うと、アンカーが入らなかったり、固定力を得にくくなったりするため、目測で選ばないことが大切です。

壁の内部には配線や配管がある可能性もあるので、穴あけ位置を決める前の確認も欠かせません。

ビットだけでなく、本体の対応方式、集じん、安全装備まで含めて準備しましょう。

種類が分からないビットは無理に使わない

ケースから出したまま用途が分からなくなったビットは、形だけで決めつけないのが安全です。

パッケージ、刻印、型番を探し、メーカーの商品情報で対象材料と対応工具を確認してください。

刃先が欠けている、曲がっている、強く摩耗しているビットは、種類が分かっても使用を控えます。

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分からないビットを試し打ちするより、型番を確認してから使おう!

保管時に素材別のケースへ分け、よく使う径をラベルで残しておくと、次の作業で迷いにくくなりますよ♪

筆者が使っている木工用・鉄工用ビット

形の違いだけでなく、実際の作業でどこを見ているかも紹介します。

ここで取り上げるのは、筆者が使用経験を確認できている木工用と鉄工用です。

木工用は中心の合わせやすさを重視する

筆者が太めの木工穴あけで使っているのが、スターエムの7Sシリーズです。

筆者が実際に使っているスターエム 7S-120 インパクトビット ショート 12mm
筆者が木材の穴あけで使っているスターエム 7S-120。短い形で、先端の位置を確認しながら当てやすいビットです。

スターエム 7S-120 インパクトビット ショート 12mm は、先端を穴あけ位置へ合わせやすく、12mmの穴を繰り返しあける作業で使っています。

長いビットより深い場所へ届きにくい反面、作業台の上で位置を狙うときは手元で扱いやすいのが魅力♪

筆者使用
PICK UP TOOL

スターエム 7S-120 インパクトビット ショート 12mm

筆者が木材の12mm穴あけで使っているショートタイプ。よく使う径を単品で足したい方に。

木工用は穴径だけでなく、下穴、貫通穴、座ぐりなどの目的に合う形を選ぶことが大切です。

鉄工用は短さと位置決めを重視する

筆者は三菱マテリアル B-6KSD 3.0mmとSK11の短い鉄工用ビットを、単管パイプや鉄板で使っています。

筆者が単管パイプや鉄板の穴あけで使っている金属用ドリルビット
筆者が使っている金属用ドリルビット。単管パイプや鉄板では、短いビットと固定、位置決めを組み合わせています。

丸い単管パイプでは刃先が逃げやすいため、ポンチで中心を作り、材料を固定してから当てるようにしています。

短めの3.0mmは刃先と手元の距離が近く、下穴の位置を合わせたい場面で扱いやすく感じました。

三菱マテリアル 六角軸 ステンレス用ドリル 3.0mm B-6KSD は、細い下穴を作ってから段階的に広げたい作業で出番があります。

筆者使用
PICK UP TOOL

三菱マテリアル 六角軸 ステンレス用ドリル 3.0mm B-6KSD

筆者が単管パイプや鉄板の小径穴で使っているステンレス対応の六角軸ドリル。

木工用と鉄工用のどちらも、1本の万能性より「よく使う材料・径・穴の目的」に合わせる方が、作業で迷いにくくなります。

メーカーごとの代表モデルを横断して比べたい方は、プロ用ドリルビットのおすすめメーカーと代表モデルも参考にしてください。

ドリルビットを安全に使うための注意点

ドリルビットは細くても高速で回転する刃物です。

種類が合っていても、固定や装着が不十分なまま使うと、材料が動いたりビットが抜けたりする危険があります。

  • ビット交換前に電源を切り、可能ならバッテリーや電源プラグを外す
  • ビットをチャックや差込口の奥まで入れ、確実に固定する
  • 保護メガネを着用し、切りくずが飛ぶ方向へ顔を近づけない
  • 小さな材料や丸いパイプは、手で押さえずクランプやバイスで固定する
  • 材料へ斜めにこじらず、基本は直角を保って穴をあける
  • 欠け、曲がり、強い摩耗があるビットは交換する
ドリボー ドリボー
ビット交換と材料固定を済ませてから、両手を安全な位置へ戻そう!

木材では切りくず、金属では高温の切粉、コンクリートでは粉じんが出ます。

材料に合う保護具と集じん方法も準備してから作業を始めましょう。

ドリルビットの種類でよくある質問

木工用と鉄工用は見た目だけで判別できますか?

代表的な木工用は中心刃やケガキ刃、鉄工用は円すい状の先端が見分ける手掛かりになります。

ただし、下穴錐やマルチ材用など例外もあるため、外観だけで確定せず、パッケージや型番の対象材料を確認してください。

鉄工用ドリルビットで木材に穴をあけられますか?

木材にも対応するとメーカーが案内している鉄工用形状の製品はあります。

一方、木工用のケガキ刃を持つビットとは穴まわりの切り方が違うため、仕上がりを重視する木材には木工用を選ぶ方が分かりやすいです。

六角軸ならインパクトドライバーで使えますか?

六角軸は取り付け形状を示すもので、インパクトの打撃に対応している保証ではありません。

対象材料、対応工具、回転方向や運転モードの注意まで、ビットの商品表示で確認しましょう。

コンクリート用ビットは普通のドリルドライバーで使えますか?

回転で使える製品もありますが、振動ドリル専用やSDS-plusのハンマードリル用もあります。

「コンクリート用」という名前だけでは判断せず、ビットに指定された適合電動機を使ってください。

最初にそろえるなら何本セットがいいですか?

最初は、作業予定の材料とよく使う穴径が入ったセットを選ぶのがおすすめです。

本数の多さだけで決めず、木ネジの下穴、金具の取り付け、配線穴など、実際にあけたい穴から必要な径を決めましょう。

複数の材料へ使える一式を探すなら、初心者向けドリルビットセットおすすめ6選でセット内容を比較できます。

本体から一式そろえる方は、DIY初心者におすすめな電動ドリルドライバーも確認すると、ビットの取り付け方式まで含めて選べます。

ドリルビットの種類と見分け方:まとめ

この記事は「ドリルビットの種類と見分け方!木工・鉄工・コンクリート用の違いと使い分け」について書きました。

ドリルビットは、刃先の形だけでなく、対象材料、軸形状、対応工具・モードを組み合わせて見分けることが大切です。

木工用は中心刃やケガキ刃、鉄工用は円すい状の先端、コンクリート用は超硬チップが代表的な手掛かり。

ただし、マルチ材用や用途別の専用ビットもあるため、最後はパッケージとメーカー情報で確定しましょう。

  • 木材 → 下穴・貫通穴・皿取の目的で選ぶ
  • 金属 → 対応材料に加えて固定・位置決め・回転条件も考える
  • コンクリート → 回転・振動・打撃方式と軸を本体へ合わせる
  • 種類不明 → 型番を確認できるまで無理に使わない

迷ったときは、先に材料を1つへ絞り、その材料へ対応する専用品から選ぶのがおすすめです♪

ドリボー ドリボー
材料・軸・工具の3つが合えば、次の穴あけを落ち着いて始められるよ!

手元のビットを一度並べ、用途とサイズを分けて保管するところから始めてみてください♪

参考にしたメーカー情報