棚や木箱を、表からビス頭が見えないように組み立てるなら、覚えておきたいのがダボ接合のやり方。
二つの部材へ対応する穴をあけ、丸い木ダボでつなぐため、接合部をすっきり仕上げやすい方法ですよね♪
でも、いざ試してみると、「ダボ穴の位置はどう合わせる?」とか、「穴の深さはどこまであければいい?」と、作業手順に迷ってしまう方も多いはず。
左右の穴位置や深さがそろっていないと、ダボが入らなかったり、接合面に隙間が残ったりすることも。
そこでこの記事では、ダボ接合のやり方を、印付け・位置合わせ・深さ調整・穴あけ・仮組み・接着・クランプ固定の順に解説します!
筆者は木工作業で6mm・8mm・10mmの接合用ダボを使い、穴位置は部材を手で合わせながら決めています。
この記事を読めば、ダボ穴がずれる原因を減らし、接着前に位置と深さを確かめながらダボ継ぎを進められますよ。
というわけでこの記事は、「ダボ接合のやり方!ダボ穴の位置・深さをそろえてズレを防ぐ方法」について書きました。
この記事がおすすめな人
- 棚や木箱をビス頭が見えないように組み立てたい方
- ダボ穴の位置合わせや深さ調整で迷っている方
- ダボマーカーを使うべきか知りたい方
- マスキングテープで穴の深さを管理したい方
- ダボ接合で部材がずれる、隙間が残ると困っている方
ダボ接合とは二つの部材を木ダボでつなぐ方法
ダボ接合は、二つの部材へ対応する穴をあけ、円柱状の木ダボと接着剤を使ってつなぐ方法です。
接合部の外側にビス頭や金具が出ないため、棚板、箱物、小型家具などをすっきり仕上げたい場面で使えます。
一方、穴をあけた後は位置を大きく動かせず、接着後の分解も難しくなります。
初めて試すときは、本番材と同じ厚みに近い端材を二枚用意し、穴位置と深さを確認してから作業へ進みましょう。
木ダボ以外の方法と比べたい方は、木材の接合方法7選でビス・ボンド・金具などとの違いも確認してください。
| 向いている場面 | 慎重に判断したい場面 |
|---|---|
| 接合部を表から隠したい棚や箱 | 接着後に分解したい家具 |
| 対応する穴位置を正確に出せる作業 | 穴をまっすぐあけにくい細い部材 |
| 仮組みとクランプ固定ができる作業 | 人が乗る物や構造耐力に関わる接合 |
ダボ接合だけで必要な強さを得られるかは、材料、接合形状、荷重の向き、ダボの本数や寸法、加工精度で変わります。
人が乗る物や建物に関わる部分は、一般的なDIY手順だけで接合方法を決めないでください。
ダボ接合に必要な道具を先にそろえる
接着剤を塗ってから工具を探すと、位置合わせが遅れてしまいます。
仮組み、穴あけ、接着、固定までに使う道具を、作業台へ先に並べておくと作業を進めやすくなりますよ♪
- 接合用の木ダボ
- 木ダボと直径が合う接合用ビット
- ドリルドライバーまたは電気ドリル
- 鉛筆、定規、スコヤ
- マスキングテープまたはドリルストッパー
- ダボマーカー(相手材へ位置を写す場合)
- 木工用接着剤
- クランプと当て木
- はみ出した接着剤を拭く布
「ダボ錐」という商品名でも、棚板を受ける棚ダボ用の浅い穴をあける製品があります。
接合用の木ダボに使うなら、ダボを収める深さまで穴をあけられるビットか確認することが大切です。
6mm・8mm・10mmのビットやダボ治具を商品ごとに比べたい方は、ダボ接合用穴あけ工具おすすめ6選から用途に合うものを選んでください。
木工用ビットの種類から見直したい方は、木工用ドリルビットおすすめも参考になります。
ダボ接合のやり方8手順
ダボ接合は、最初の穴を正確にあけるだけでは完成しません。
二つの部材で基準面を統一し、対応する穴位置と深さをそろえて、接着前に仮組みするところまでを一つの作業として考えます。
- 部材を仮置きして基準面を決める
- ダボ穴の中心を印付けする
- ビットへ穴の深さを示す
- 一つ目の部材へ垂直に穴をあける
- 相手材へ穴位置を写して穴をあける
- 接着剤を塗らずに仮組みする
- 接着剤を塗って木ダボを差し込む
- クランプで固定して位置と直角を確認する
1. 部材を仮置きして基準面を決める
最初に二つの部材を完成時と同じ向きへ置き、どの面と木口を基準にするか決めます。
途中で部材の表裏や上下を入れ替えると、同じ寸法を測っても穴位置が反対側へずれることがあります。
見えにくい場所へ鉛筆で合印を付け、同じ基準面から測るようにしてください。
筆者は部材を手で合わせ、接合後の位置を確認しながら穴の中心を決めています。
一度に何本も印を付けるときは、両方の部材で同じ側を基準にしているか、穴あけ前にもう一度確認しましょう。
2. ダボ穴の中心を細い線で印付けする
定規やスコヤを使い、穴の中心で縦横の細い線が交わるように印を付けます。
大きな点だけでは中心が分かりにくいため、ビット先端を置く交点をはっきりさせるのがポイント。
木材の端へ寄せすぎず、穴の周囲に必要な厚みを残せる位置かも確かめてください。
6mm・8mm・10mmのどれを使う場合でも、木ダボとビットの直径をそろえ、最初に端材で穴のきつさを確認すると安心です。
3. マスキングテープかストッパーで深さを示す
穴の深さは、木ダボが両方の部材へ収まり、接合面を閉じられるように決めます。
深さの目印として始めやすいのが、ビットへ巻くマスキングテープです。
筆者もコストを抑えたいときはマスキングテープを使い、より確実に同じ深さを繰り返したいときはドリルストッパーを使っています。
マスキングテープは深さを確認する目印であり、ビットの進みを物理的に止める部品ではありません。
テープが木材表面へ近づいたら押す力を弱め、目印を越えて掘り進めないようにしましょう。
ドリルストッパーは固定ねじが緩んでいないか確認し、端材で実際の穴深さを測ってから本番材へ使ってください。
4. 一つ目の部材へ垂直に穴をあける
部材を作業台へクランプで固定し、ビット先端を印の交点へ置きましょう。
正面と側面の二方向から垂直を確認し、低速で浅いくぼみを作ってから穴を深くしていきましょう。
穴あけ中に部材やドリルの向きが動くと、入口が合っていても穴の奥で斜めになることも。
手持ちドリルの構え方は、ドリルで木材にまっすぐ穴をあける方法で詳しく確認できますよ♪
5. 相手材へ穴位置を写して穴をあける
一つ目の部材へ穴をあけたら、相手材の基準面を合わせて穴位置を写します。
手で合わせる場合は、最初に付けた合印を確認し、同じ基準面から寸法を測って中心を出してください。
ダボマーカーの使い方は、あけた穴へマーカーを入れ、相手材を所定の位置へ押し当てて中心を写す流れです。
ダボマーカーを使っても、部材の上下や表裏が逆なら正しい位置へ写せません。
合印と基準面を確認してから相手材へ押し当て、付いた中心へ垂直に穴をあけましょう。
位置合わせに必要な錐・木ダボ・マーカーをまとめたい方には、 大西工業 6角軸ダボ錐マーカーセット NO.22-MS が候補です。
販売先によって掲載されている径が異なるため、購入前に6mm・8mm・10mmのどれかを商品名で確認してください。
6. 接着剤を塗らずに仮組みする
両方の穴があいたら、接着剤を塗る前に木ダボを入れて部材を合わせます。
確認するのは、穴位置のズレ、穴深さ、接合面の隙間、部材の上下と表裏です。
固くて最後まで入らないときは、ハンマーで無理に閉じず、どの穴で止まっているかを切り分けましょう。
仮組みで隙間なく合うことを確認してから分解し、接着剤とクランプを手の届く位置へ準備します。
この一手間を省かないことが、接着後に部材がずれて直せなくなる失敗を防ぐ近道ですよ。
7. 接着剤を塗って木ダボを差し込む
接着面のほこりや汚れを落とし、使用する接着剤の商品表示に従って塗布します。
筆者が使っているのは、セメダイン 木工用速乾。
1kgのスタンドパックから小さな50mLボトルへ詰め替えておくと、細かな場所へ塗りやすく、軽くて取り回しやすいと感じています。
小型ボトルなら穴の近くにも接着剤を出しやすく、接着面へ均一に広げる作業も進めやすくなります。
はみ出した接着剤は硬化する前に布などで拭き取り、製品表示に従って扱ってください。
詰め替えて使いたい方には、 セメダイン 木工用速乾 1kgスタンドパック AE-332 が候補です。
木工用接着剤の種類も比べたい方は、木工用ボンドおすすめもご覧ください。
8. クランプで固定して位置と直角を確認する
木ダボを差し込み、接合面を合わせたらクランプで固定します。
いきなり強く締めず、軽く固定した段階で端の段差、接合面の隙間、直角を確認してください。
位置が整ってから必要な範囲で締め、材料へ跡を付けたくない場合は当て木を挟みます。
筆者は次の作業までクランプを使わないとき、そのまま固定しておくこともあります。
ただし、固定や養生に必要な時間は接着剤と作業条件で変わるため、使用する商品の表示を優先しましょう。
片手で位置を押さえながら固定したい方には、 高儀 ホビークイックバークランプ 100mm 2個組 HQB-100-2P が候補です。
仮組み、接着、固定の順番を守ると、接着剤を塗った後も位置と直角を落ち着いて確認できますよ♪
クランプの種類と口開きは、木工用クランプおすすめ6選で実際の使い分けも紹介しています。
箱や棚の直角を確認しながら固定する手順は、木箱・棚を直角に組み立てる方法も参考になりますよ。
6mm・8mm・10mmのダボは木材に合わせて選ぶ
接合用ダボは直径が太いほど良いわけではありません。
使う木材の厚み、穴の周囲へ残せる木部、接合面の広さを見て、無理なく穴をあけられる直径を選びます。
筆者は6mm・8mm・10mmをすべて使っていますが、板厚ごとに一つの径へ固定するのではなく、実物の木材へダボを当てて周囲に十分な厚みが残るか確認しています。
| ダボの直径 | 選ぶときの考え方 |
|---|---|
| 6mm | 比較的細い部材で、穴の周囲へ木部を残しやすいか確認する |
| 8mm | 手元の部材と接合面に収まり、無理なく穴をあけられるか確認する |
| 10mm | 太い穴をあけても部材の端や表面が薄くなりすぎないか確認する |
この表は板厚別の固定ルールではなく、現物を確認するための考え方です。
同じ直径表示でも木ダボと穴の相性は製品や加工状態で変わるため、使う木ダボとビットを一組にして端材へ試し穴をあけると確認しやすいですよ♪
ダボ接合でずれる・隙間が出る原因
ダボ継ぎがうまく閉じないときは、力で押し込む前に原因を分けて確認します。
位置、深さ、垂直、部材の向きのどこで合わなくなったかが分かれば、次の試し穴で修正しやすくなりますよ♪
穴位置を別々の基準から測っている
左右の部材で異なる面から寸法を測ると、同じ数値でも穴位置が反対側へずれる場合があります。
最初に基準面と合印を決め、すべての穴を同じ側から測ってください。
部材を手で合わせる場合も、ダボマーカーを使う場合も、上下と表裏の確認が先です。
穴が浅くて木ダボが奥まで収まらない
片側または両側の穴が浅いと、木ダボの端が穴底へ当たり、接合面に隙間が残ります。
仮組みで閉じないときは、木ダボを無理に叩かず、穴深さを一つずつ確認しましょう。
接合用ダボの長さに必要な深さを確保できるビットを使い、マスキングテープやストッパーの位置も見直してください。
ビットが斜めに進んでいる
穴の入口が合っていても、ビットが斜めに進むと穴の奥でダボ同士の向きが合わなくなります。
材料を固定し、正面と側面の二方向から垂直を確認して穴をあけるのが基本です。
複数の穴を高い精度で繰り返す場合は、ドリルガイドやボール盤も検討しましょう。
仮組みせずに接着している
接着剤を塗った後にズレへ気づくと、穴を測り直したり工具を準備したりする時間が取りにくくなります。
接着前に木ダボを入れ、部材が最後まで閉じるか、端の段差や直角に問題がないか確認してください。
クランプ、当て木、スコヤ、拭き取り用の布まで先に置けば、接着後も落ち着いて固定できます。
ダボ接合でよくある質問
ダボ穴の深さはマスキングテープだけで管理できる?
マスキングテープは、低コストで始めやすい深さの目印。
ただし、ビットを物理的に停止させる部品ではないため、テープが木材へ近づいたら自分で進みを止めましょう。
同じ深さの穴を何本もあけるなら、ドリルストッパーを使うと繰り返し管理しやすくなりますよ♪
ダボマーカーの使い方は?なしでも位置合わせできる?
部材を正しく手で合わせ、同じ基準面から測って印を付ければ、ダボマーカーなしでも位置を決められますよ。
筆者も基本は手合わせです。
ダボマーカーの使い方は、先にあけた穴へマーカーを入れ、基準面をそろえた相手材へ押し当てて中心を写す流れ。
穴数が多い場合や、あけた穴を基準に相手材へ中心を写したい場合に便利です。
普通の木工用ビットを使ってもよい?
接合用ダボと直径が合い、必要な深さまでまっすぐ穴をあけられるビットを選びます。
「ダボ錐」という名前だけで選ぶと、棚ダボ用の浅い製品で接合用木ダボを収められない場合があるため、用途と有効な穴深さを確認してください。
購入後は本番材へ使う前に、端材へ試し穴をあけて木ダボの入り方を確かめましょう。
ダボが固いときはハンマーで叩いてよい?
穴位置、深さ、垂直が合っていない状態で無理に叩くと、部材が割れたり接合面がずれたりするおそれがあります。
仮組みで止まったらいったん外し、どの穴で引っかかるかを確認してください。
打ち込みの可否や方法は、使用する木ダボと接着剤の説明にも従いましょう。
当て木やゴムハンマーを使う場面は、木工用ハンマーの種類と重さの選び方で釘打ち用との違いも解説しています。
クランプはどのくらい固定すればよい?
固定や養生に必要な時間は、接着剤の種類、塗布量、温度、材料の状態などで変わります。
一律の時間で外さず、使用する接着剤の商品表示を優先してください。
外す前に接合部が動かないことを確かめ、硬化前の接合部へ力をかけないようにしましょう。
ダボ接合のやり方:まとめ
この記事は「ダボ接合のやり方!ダボ穴の位置・深さをそろえてズレを防ぐ方法」について書きました。
ダボ継ぎでは、基準面を決め、対応する穴位置と深さをそろえ、接着前に仮組みすることが大切です。
穴位置は手合わせでも決められますが、穴数が多い場合はダボマーカーを使うと相手材へ中心を写しやすくなります。
穴の深さは低コストなマスキングテープから始め、同じ深さを繰り返したい場合はドリルストッパーを検討しましょう。
迷ったときは、6mm・8mm・10mmの太さだけで決めず、木材へ当てて穴の周囲に十分な厚みが残るか確認し、端材二枚で一つの接合を試してください。
仮組みで隙間なく合う状態を作り、接着剤とクランプを準備してから、ビス頭の見えない棚や木箱づくりへ挑戦してみてください。