木材を切ったあと、表面のざらつきや毛羽立ちを整えるなら欠かせないのが、紙やすりを使ったやすりがけ。

手で触れたときの引っかかりを減らし、塗装しやすい木肌へ整えられる木工の基本作業ですよね♪

でも、いざ紙やすりを用意しようとすると、「木材は何番から削ればいい?」とか、「80番・120番・180番は全部使うの?」と、番手の選び方に迷ってしまう方も多いはず。

疑問の表情をしたドリボー ドリボー
切った木材なら、最初は何番の紙やすりを使えばいいの?

粗すぎる番手から始めると、消す必要のなかった深い研磨傷を増やしてしまいます。

反対に、深い傷や大きな段差を180番だけで削ろうとすると、時間がかかるうえに紙やすりも早く消耗します。

ドリボー ドリボー
木肌が軽くざらつく程度なら、180番から試すと進めやすいよ!

そこでこの記事では、木材のやすりがけを何番から始めるのか、紙やすり(サンドペーパー)の役割・順番・木目に沿った研磨手順まで分かりやすく解説します!

筆者は木工を本業としており、普段の木材研磨では180番をメインに使っています。

広い面には、実際に2台使ってきた「 マキタ 防じんミニサンダ BO4555 」も使いながら、木肌の状態に応じて開始番手を変えています。

この記事を読めば、必要以上に粗い紙やすりで木材を傷つけず、今の木肌に合う番手からやすりがけを始められますよ。

というわけでこの記事は、「木材のやすりがけは何番から?紙やすりの番手・順番ときれいに仕上げるコツ」について書きました。

この記事がおすすめな人

  • 木材の紙やすりは何番から使うのか知りたい方
  • 80番・120番・180番の違いが分からない方
  • 木工のやすりがけで傷や削りムラを減らしたい方
  • 合板や杉板などを塗装前に整えたい方
  • 手研磨と電動サンダーを使い分けたい方

木材のやすりがけは何番から始める?

木材のやすりがけは、樹種名だけでなく、今の表面にどれほど傷や段差があるかで最初の番手を決めます。

軽いざらつきなら180番、深い傷なら120番、大きな段差や荒い切断跡があるなら80番から始めましょう。

軽いざらつきや毛羽立ちなら180番から

製材された板の表面が比較的整っていて、手で触れたときに軽くざらつく程度なら、筆者は基本的に180番から始めています。

180番は木肌を整えながら、粗い番手ほど深い研磨傷を増やしにくいのが扱いやすいところ。

「毎回80番から始めなければならない」と考えず、まず目立たない場所を180番で数回研磨し、ざらつきが取れるか確かめてみましょう。

普段の木工作業へ使うなら、まずは「 木工用の180番紙やすり 」を用意しておくと出番が多いですよ♪

深い切断跡や段差があるなら80番・120番から

丸ノコやジグソーで切ったあとに深い傷が残っている、板同士の段差をならしたい、古い塗膜を落としたい、といった作業は180番だけでは時間がかかります。

大きく削る必要があるなら80番、80番ほど荒く削る必要がなければ120番から始め、粗い傷が整ったところで180番へ進みましょう。

ただし、80番は材料を削る力が強く、同じ場所へ当て続けると形まで変わります。

角や薄い板では、削りすぎないよう短い間隔で木肌を確認してください。

切断の段階で大きなガタつきを減らしたい方は、丸ノコでまっすぐ切る使い方とキックバック対策も参考にしてください。

塗装前は180〜240番を目安にする

塗装前の木肌は、塗料の種類やメーカーが指定する下地処理に合わせます。

一般的な目安としては180〜240番が使われますが、塗料ごとに案内される下地処理は異なるため、細かければ細かいほどよいわけではありません。

ニスの塗り重ねでは、乾燥後にさらに細かい番手を使う工程もあります。

塗装する場合は、紙やすりの袋だけでなく、使う塗料の説明も先に確認しましょう。

深い傷は80番、軽いざらつきは120番または180番、普段の仕上げは180番を目安にする開始番手の図解

図解のように、最初の番手は「木材だから80番」と一律に決めず、表面の荒れ具合から選ぶのがポイントです。

紙やすりの番手と役割

サンドペーパーの番手と順番を考えるときは、数字が小さいほど砥粒が粗く、大きいほど細かくなることを押さえておきましょう。

粗い番手は材料を速く削れますが、木肌には深い研磨傷が残ります。

その傷を一段ずつ細かい番手で整え、目的の仕上がりへ近づけていくのが基本です。

80番は荒ならし

80番は、深い切断跡、大きな段差、強いざらつきを削る荒ならし向き。

材料の形を変えるほど削れるので、仕上げ用ではなく、180番では作業が進まないときの前工程と考えると選びやすくなります。

古い塗膜を落とす作業でも候補になりますが、釘や金具が残っていないかを確認してから使いましょう。

120番は粗い傷を整える中仕上げ

120番は、80番で付いた深い研磨傷を整えたり、180番からでは時間がかかる木肌を先に均したりする中仕上げ向きです。

80番ほど削りすぎやすくないため、開始番手に迷う荒れた材料では使いやすい中間役になりますよ。

120番を使ったあとは粉を払い、斜めから光を当てて深い傷が消えたか確認してから180番へ進みましょう。

180番は普段の木工仕上げ

180番は、軽いざらつきや毛羽立ちを整え、手触りを滑らかにする仕上げ向きです。

筆者が180番をメインに使うのも、普段扱う木材では、大きく削るより木肌を整える場面が多いから。

最初から表面が整っている材料なら、80番と120番を省き、180番だけで終えられることもあります。

240番以上は目的があるときに使う

240番以上は、より細かな手触りを求めるときや、塗料メーカーが指定する下地・塗り重ね工程で使います。

木地の状態、塗装方法、求める仕上がりによって必要性が変わるため、180番の次は必ず240番という順番ではありません。

家具の見える面をさらに整えたい場合も、端材で塗装まで試してから番手を決めると失敗を減らせますよ♪

深い傷がある木材を80番で荒ならしし、120番で粗い傷を整え、180番で仕上げる紙やすりの順番を示した図解

この順番は深い傷があるときの基本であり、軽いざらつきしかない木材まで毎回80番から削る必要はありません。

木材をきれいにやすりがけする手順

番手が合っていても、材料が動く、木目を横切る、同じ場所だけを強く押す、といった研磨では傷や削りムラが残ります。

ここからは、手研磨を基準にした5つの手順を確認していきましょう。

1.材料を固定して保護具を着ける

木材はクランプや滑り止めマットを使い、研磨中に動かない状態へ固定します。

片手で材料を押さえながら削ると、手元が滑ったときに指までこする危険があります。

紙やすりの作業でも細かな木粉は舞うため、防じんマスクと保護メガネを着け、室内では換気と周囲の養生も行いましょう。

2.平面にはサンディングブロックを使う

紙やすりを指先だけで押すと、力が狭い範囲へ集まり、平らな面にくぼみを作ることがあります。

広い平面では、紙やすりを「 サンディングブロック 」へ巻き、面で均等に当てるのがコツです。

専用品がなければ、平らな端材へ紙やすりを巻いても構いません。

角を丸めたくない部分では、ブロックの面を傾けずに動かしてください。

3.木目に沿って一定の力で動かす

手研磨では、木目と同じ方向へ紙やすりを往復させます。

木目を横切って削ると、塗装後に横傷が目立ちやすくなるためです。

力を入れて一気に削るより、ブロック全体を当てたまま一定の力で動かしましょう。

サンディングブロックを木目と同じ方向へ動かし、均等な力で研磨して粉を払って確認する手順の図解

図解の矢印と同じように、木目と平行へ動かすと、紙やすりの傷を木目へなじませやすくなります。

4.粉を払って傷を確認する

削り粉が木材へ残ったままでは、ざらつきが取れたか判断しにくく、紙やすりも目詰まりしやすくなります。

数回往復したら粉を払い、手触りだけでなく、斜めから光を当てて傷を確認してください。

前の番手で付いた深い傷が残っているうちに細かい番手へ替えても、その傷を消すのに余計な時間がかかります。

5.必要なときだけ細かい番手へ進む

180番で目的の手触りになり、塗料メーカーもそれ以上の研磨を求めていなければ、そこで終えて構いません。

さらに滑らかにしたいときや塗り重ね工程では、240番・320番などへ進みます。

ただし、番手を替える前に、前工程の粉じんを木材と作業台から取り除きましょう。

粗い砥粒が残っていると、細かい紙やすりへ替えても深い傷が入ることがあります。

筆者が木工で180番を中心に使う理由

筆者は木工を本業としていますが、普段のやすりがけでは180番をメインに使っています。

理由は、材料を大きく削って形を直すより、切断後の軽い毛羽立ちや表面のざらつきを整える作業のほうが多いからです。

筆者が使うマキタBO4555と、同じ木材の表面を半分だけ研磨した比較
筆者が普段の木工作業で使っているマキタBO4555と、同じ木材を半分だけ研磨した実写です。基本は180番を中心に、木肌を触りながら整えています。

写真のように研磨した部分と手を付けていない部分を見比べると、削る量より、表面を均一に整えることが大切だと分かります。

180番は粗い番手より削り跡を増やしにくく、筆者の普段の仕上げ作業へ合わせやすい番手です♪

一方で、段差や深い切断跡がある場所まで180番だけで粘ることはおすすめしません。

180番で数回削っても傷の深さが変わらないなら、120番、必要なら80番へ戻り、短時間で荒ならししてから180番へ進むほうが効率的です。

ドリボー ドリボー
普段は180番、進まない傷だけ粗い番手へ戻ると覚えよう!

木材の種類ごとに注意したいやすりがけ

開始番手は表面の荒れ具合で決めますが、材料によって力加減や確認する場所は変わります。

同じ180番でも削れ方は同じではないため、最初は目立たない場所で試しましょう。

合板は表面を削り抜かない

合板の表面には薄い化粧単板が使われているものがあります。

強く削り続けると下の層が出て色や木目が変わるため、180番を軽く当て、短い間隔で確認するのが安全です。

端や角は特に削れやすいので、角を残したい場合は紙やすりを傾けないでください。

大きな段差を紙やすりだけで直すのではなく、切断や組み立ての精度を先に整えることも大切です。

杉板・桧板など軟らかい木は押しすぎない

杉板や桧板のような比較的軟らかい木材は、指先やサンダーの角へ力が集中すると、その場所だけへこみやすくなります。

平面にはブロックを使い、広い面へ均等に力をかけましょう。

木目に沿って研磨し、早めに粉を払って、削りムラがないか確かめるのがコツですよ。

硬い木は紙やすりの摩耗を確認する

硬い木材では、同じ180番でも研磨に時間がかかり、紙やすりの切れ味が落ちたことに気づきにくい場合があります。

強く押して補うのではなく、新しい面へずらすか、紙やすりを交換してください。

目詰まりした紙やすりを使い続けると、削れないだけでなく、固まった木粉で木肌へ傷を付ける原因にも。

手研磨と電動サンダーはどう使い分ける?

狭い場所、小口、角の微調整は、手研磨のほうが力と削る範囲を細かく調整できますよ。

一方、天板や棚板のような広い平面は、電動サンダーを使うと研磨時間と腕への負担を減らしやすくなります♪

筆者がマキタBO4555で木材の広い面を研磨している実作業写真
筆者がマキタBO4555で木材の広い面を研磨している実作業写真です。パッド全面を木材へ当てている状態が分かります。

筆者は、広い面では「 マキタBO4555 」、角や細かな調整では手研磨というように使い分けています。

電動サンダーでも、強く押し付ければ速く削れるわけではありません。

本体のパッドを平らに当て、同じ場所へ止めずに動かすのが基本です。

具体的な起動方法やペーパーの付け方は、オービタルサンダーの使い方で実機写真つきで解説しています。

角型と丸型のどちらが合うか迷う方は、オービタルサンダーとランダムサンダーの違いも参考にしてください。

広い面を速く削りたい場合はランダムサンダーおすすめ、大きな段差や荒削りが中心なら電動ベルトサンダーおすすめも候補になります。

木材のやすりがけでよくある失敗

やすりがけの失敗は、番手だけでなく、力のかけ方と確認不足でも起こります。

仕上げに入る前に、次の5点を確認しておきましょう。

毎回80番から始めて深い傷を増やす

表面がすでに整っている木材へ80番を使うと、消す必要のなかった深い研磨傷が増えます。

軽いざらつきなら180番から試し、削れない傷があるときだけ番手を粗くしてください。

180番だけで大きな段差を削る

180番は普段の仕上げに使いやすい一方、大きな段差を速く削る番手ではありません。

紙やすりがすぐに切れなくなる、同じ場所を長くこすっても変化が少ない、と感じたら120番や80番へ戻りましょう。

紙やすりを指先だけで強く押す

指先だけで押すと、その形に沿って木材がへこみ、平面が波打つ原因になります。

平面はサンディングブロック、曲面は形に合う当て材というように、削る形へ合わせて支えを選びましょう。

木目を横切る傷を残す

木目と直角に研磨すると、木地の状態では気づきにくい横傷が、塗装後に目立つことがあります。

最後の研磨は木目に沿わせ、粉を払って斜めから光を当てて確認してください。

目詰まりした紙やすりを使い続ける

切れ味が落ちた紙やすりを強く押しても、削れ方は安定しません。

紙やすりの表面へ木粉が固まり、こすっても手応えが変わらないなら交換時期です。

電動サンダー用の消耗品を選ぶ方は、オービタルサンダー用ペーパーおすすめで寸法・固定方式・番手の違いも確認できます。

木材のやすりがけでよくある質問

木材は必ず80番から始めますか?

必ず80番から始める必要はありません。

軽いざらつきや毛羽立ちなら180番から試し、深い傷や大きな段差がある場合だけ120番・80番へ戻るほうが、不要な研磨傷を増やさずに済みます。

120番から180番へ飛ばしても大丈夫ですか?

120番の研磨傷が消えており、180番で目的の手触りへ整えられるなら問題ありません。

番手の数字を機械的に追うより、粉を払って前の傷が残っていないか確認することが大切です。

180番の次は240番を使うべきですか?

180番で目的の仕上がりになっていれば、必ず240番へ進む必要はありません。

塗装する場合は、塗料メーカーが指定する下地処理と塗り重ね手順を優先してください。

紙やすりは乾いた木材へ使いますか?

一般的な木工の空研ぎでは、乾いた木材へ使います。

濡れた木材や乾燥していない塗膜を削ると目詰まりしやすくなるため、材料や塗料が指定する乾燥時間を守りましょう。

手で研磨するなら何をそろえればよいですか?

まずは180番の紙やすり、平面を保つサンディングブロック、防じんマスク、保護メガネがあると始めやすくなります。

深い傷を直す予定があるなら120番も加え、必要に応じて80番を用意してください。

手研磨から始めたい方は、「 木工用サンディングブロック 」と紙やすりを一緒にそろえると扱いやすいですよ♪

木材のやすりがけと紙やすりの番手:まとめ

この記事は「木材のやすりがけは何番から?紙やすりの番手・順番ときれいに仕上げるコツ」について書きました。

紙やすり(サンドペーパー)の開始番手は、樹種名だけでなく、木材表面の荒れ具合と仕上げ目的で決めます。

軽いざらつきや毛羽立ちなら180番、深い傷なら120番、大きな段差や荒い切断跡なら80番から始めましょう。

筆者自身も、普段の木工作業では180番をメインに使い、削れない傷がある場合だけ粗い番手へ切り替えています。

迷ったときは、目立たない場所を「 180番の紙やすり 」で軽く研磨し、傷が消えるかを確かめてみてください。

ドリボー ドリボー
番手表より木肌を見て、必要な粗さから始めるのがきれいに仕上げる近道だよ!

木目に沿って均等に動かし、途中で粉を払って傷を確認しながら、手触りのよい木肌へ仕上げていきましょう♪

参考にしたメーカー・規格情報